コミックマーケット９９簡易レポートと新年のご挨拶

　今年もよろしくお願いします。去年はVivyとアイの歌声を聴かせてにドップリで後半の印象がやたらと強かった感じでした。今年も小説とボードゲーム出せるように頑張ります。

　コミックマーケット９９新刊のVivy本はメロンブックス様、BOOTH様、DLsite様でそれぞれ通販していますのでよければお手に取ってください。

　サークル参加した感触を最初に述べます。

• 一般参加者にとっては買いやすい
• サークル参加者にとってはペイできずに厳しい
• 買う人が少ないからサークルの撤収時間が異様に早い
• この開催形態が続くとサークル側が離れていくと予想

　コロナ禍の中で入場者を1/4程度まで絞ってチケット制で開催されたコミックマーケット９９。徹夜組や始発ダッシュがほとんどなく、トイレもコンビニもほとんど混まずに会場内も普通に歩けるという快適なイベントになりました。

　この点は、多くの方がプラスと捉えています。実際、私もスペースを離れて買い物をしたときに「快適だ」と感じました。これは明確に良い点と言えます。

　一方で、サークル参加側からすると非常に厳しいイベントとなりました。

　一般参加者が1/4ということは、頒布物がそれだけ捌けないということです。

　これは私のサークルでも痛感しました。念の為、普段のコミケと同数を用意したのですが捌けたのは1/2以下です。

　挨拶がてら話を伺ったサークルさんの中には敢えて新刊を作らずにダメージコントロールをはかったという人もいました。

　批判的な意見があるのを承知で、印刷代や交通費が全く回収できないのは痛手です。趣味でやっているから、好きでやっているからというのは勿論あります。それでも収支がトントンでないとイベントに参加し続けるのは厳しいという人が多いのも事実です。

　マイナス収支はモチベーションにダイレクトに影響し、同じくお金を払う『楽しいこと』ならば原稿を書かない分だけラクな娯楽がたくさんあります。

　そういったモノとコミケへのサークル参加が天秤にかかったとき、意外と心が脆く崩れることも有り得ます。

　「余ったら通販に回せばよいのでは？」という意見も最もなのですが、私のように少部数を印刷するサークルというのも珍しくはありません。通販は手数料がかかり、うまく利用してもペイラインに届くのは大きなサークル、人気のあるサークルでないと継続は難しいと思われます。

　趣味だからいいじゃないか、というのは確かにあります。

　例えば私ならば小説を書く以外にマジックザギャザリングやドール、キャンプなど複数の趣味があります。

　繰り返しになりますが原稿を書く時間や印刷に使うお金をそちらに使ったほうがよいのでは？という発想は当然出てきます。

　原稿を書くというのは孤独な作業です。

　その孤独が報われるのは、イベントで自分の本を手に取ってくれる人がいるからです。

　幸い、私は孤独が好きなので苦痛は殆ど感じませんが「到底許容できない」という作家さんは知り合いにも多くいます。

　さて、相当ネガティブなことを論っていますが私個人としては最高に楽しかった。

　何故なら、繰り返し何十周もするほどハマったアニメの二次創作を好き放題に書いて、好きなイラストレーターさんに挿絵を頼めたのだから。

　念願だった「書き上げた長編小説が気に入らなかったから全部書き直す」という、これまで１度もやったことのない愚かしいリテイクに挑んだので良い経験になりました。

　イベント当日に東京ビッグサイトを目の当たりにしたときはコミケが復活したのだとちょっと涙ぐんだくらいですし……

　ただし、これも１度だけだと思っています。

　例えば次回のC100が同じ形態で開催されたと仮定して、上記の楽しさが再現されるのは非常に難しいでしょう。

　ともあれ、今回のC99は実験的な開催だと考えています。

　楽観的なのを承知していますが、より最適解に近い形で次回開催されると信じています。